産婦人科

【診療内容】


産科部門

●モットーは“24時間365日”
 当院は四国中央市内において周産期医療が可能な唯一の病院です。夜間・休日などの救急診療も24時間体制で対応します。当院で対応が困難な早産や合併症妊娠などのハイリスク妊娠については、近隣の母子周産期医療センター(四国こどもとおとなの医療センター、愛媛大学医学部附属病院、県立新居浜病院)に協力いただき、安全かつ迅速に対応します。

●妊婦健診
 妊娠中期(26〜28週)までは4週間毎、中期〜後期(36週)までは2週間毎、後期からは1週間毎の妊婦健診を行います。胎児の超音波検査(4D検査を含む)は毎回行っておりますが、特に妊娠初期(20週前後)と中期(30週前後)の2回、 胎児超音波外来として心臓や内臓の構造など精密なスクリーニング検査を行います。
 助産師外来(予約制)では、助産師の専門性を生かしたきめ細やかな保健指導を行います。正常な経過をたどる妊婦さんを対象に、正期産(妊娠37週以降)から助産師も妊婦検診を行います。
 お薬を飲まれている妊婦さんで、妊娠中の胎児や授乳への影響について心配をされている場合には、「妊娠とくすり相談センター」への問い合わせを仲介させていただき、正確なデータに基づいたカウンセリングを行います。

※2019年4月よりスタッフ減員に伴い、午前中の妊婦健診(予約)を8:30〜11:30とさせていただきますが、新患や急患の患者さんの診察はこの限りではありません。ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほど宜しくお願いいたします。

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産前産後ケアセンター

 2018年より当院では、産前産後ケアセンターと名前をかかげ、助産師が中心となり、妊娠中からの助産師外来、出産、産後2週間健診、母乳外来、産後助産師外来、産後ケアをおこない、地域に密着した形で、母子をケアすることに力を入れています。
 スタッフには、アドバンス助産師、産後ケア実務助産師研修修了者、新生児蘇生法インストラクター、Aコース、Bコースを取得しているスタッフがおり、日々研鑽し、安心安全なお産を迎えられるように努力を重ねています。

アドバンス助産師

 2015年から始まったアドバンス助産師の申請は、分娩介助、新生児、妊娠期健康診査、産褥期健康診査、プライマリーケース、集団指導、母親学級、緊急時の対応の必須項目の件数をクリアします。NCPR(新生児蘇生法)を取得し、さらに15の必須研修の受講、産婦人科の学会参加が3回以上。所属施設の面接を行い承認された後、一般社団法人日本助産評価機構の書類審査後に、試験を合格したもので、より専門的な助産師のことを言います。その後も最新の知識を得る為に5年ごとの更新が必要です。
 助産師は周産期医療で、重要な位置にいるため、産婦さんの一番側にいる医療者として、緊急時に対応できるスキルを身につけることが必要とされており、最新の知識や技術を研鑽し助産師力をつけていきたいと思っています。

助産師外来

 助産師外来とは、通常の妊婦健診に加えて、助産師と一緒に出産や育児について考えていく外来のことです。病棟でのお産の介助や産後の保健指導などを行っている助産師が担当しています。
 妊娠初期(紹介の初診時)・中期(30週)・後期(36週以降)、最低でも合計3回は、助産師外来を受けていただきます。身体の変化、不安に思うこと、出産の時の過ごし方、産後の乳房の変化や母乳育児についてなど、なんでも相談してください。妊娠中からじっくり妊婦さんの気持ちに寄り添い、妊婦さん自身がその人らしく出産を迎えられるように見守り支援したいと考えています。産後1ヵ月健診も助産師による面談をおこない、継続的な支援や、保健センターへの連携もしています。

助産師外来での妊婦健診

 妊娠36週になり、医師が正常な妊娠経過と判断すれば、助産師外来での妊婦健診を受診することが出来ます。助産師外来での妊婦健診の次の予約は医師の診察となり、1週間おきに医師と協働して妊婦健診を行っています。
 内容は、医師の妊婦健診と同じで、尿検査・血圧・体重測定・腹囲・子宮底測定・胎児モニタリング・超音波検査を行います。内診は状況に合わせて行います。助産師が必要と判断した場合は、健診後に医師の診察となることもあります。出産に向けて助産師とゆっくりと話しながら、心と身体の準備を整えましょう。
 妊婦健診時間は、30分〜1時間程度で、1人1時間枠で事前に予約をとっています。

立ち合い分娩

 2020年4月より新型コロナ感染症のため、面会制限をしていますが、出産の立ち合いは現在1名で、事前の病院の規定を守られている方のみ行っています。出産に向けての不安な場面でも、助産師が寄り添い心を込めて対応しています。初めてのお母さんにも安心した出産、育児のスタートが切れるように応援しています。
 また当院では、助産師学生2校からの実習を受け入れています。出産という大切な場面に、学生と共に学びながら成長しています。
※愛媛県内における新型コロナウイルス感染症の急激な拡大に伴い、当面の間、立ち合い分娩は休止しています。

母乳外来

 2009年から開始した母乳外来は、2015年の産婦人科病棟リニューアル後に、新しく母乳外来室として病棟に出来ました。とてもリラックス出来て、『病院に入院しているのを忘れてしまいます。』といった感想もいただいています。
 ◆場所:2階病棟、母乳外来室または、1階の助産師外来室
 ◆日時:月曜日〜金曜日
     10:00、11:00、13:00、14:00、15:00
 ◆予約制ですが、当日乳腺炎などの対応が必要な場合は、産婦人科を受診していただき、助産師が対応します。
 ◆初回:3,000円・2回目以降2,200円

2週間健診

 退院して赤ちゃんとの生活が始まると、赤ちゃんのお世話や授乳、お母さんの身体について、様々な悩みが出てきます。そこで、当院では赤ちゃんとお母さんをサポートするために『2週間健診』を行っています。
 内容は、助産師によるお母さんの育児の様子や、メンタルヘルスのチェック。赤ちゃんの発達など、小児科医師と協働で行っています。
【対象となる赤ちゃんとお母さん】
 ・低出生体重児(2500g未満)や早産(37週未満)で生まれた赤ちゃんとお母さん
 ・入院中に母子同室が出来ないまま退院となった赤ちゃんとお母さん
  ※赤ちゃんが他の病院に転院になった場合はお母さんのみで受診できます。
 ・赤ちゃんのお世話や授乳について相談したい、育児を手伝ってくれる方が少ないほど、子育てのサポートが必要な赤ちゃんとお母さん
  ◆場所:2階病棟、母乳外来室または、1階の助産師外来室
  ◆日時:月・水・木曜日13:00〜15:00
  ◆予約制
※詳しくはこちらをご参照ください。

産後ケア事業

 当院では2017年より四国中央市の産後ケア事業の委託を受けて、産後ケアを行っています。また2021年4月からは、徳島県三好市の産後ケア事業の委託を受けて、分娩後から育児不安のある方、育児支援を受けられない方を対象に、産後4か月までに産後ケアを受けられるような体制をとっています。現在は、継続が必要な方は、保健師の面接をおこない、産後6か月まで延長が可能となりました。
 助産師などの看護職が中心となり、お母さんの身体的回復と心理的な安定を促進すると共に、お母さんがセルフケア能力を育み、母子とその家族が、健やかな育児が出来るよう支援することを目的としています。

 ◆産後ケアの対象者
 ・出産後の回復過程にあって、休養が必要である
 ・育児への不安がある
 ・家族などからの十分な家事・育児支援が受けられない

 ◆除外要件
 ・母子のいずれかが、発熱、下痢、嘔吐など感染症が疑われる症状を有している
 ・母子のいずれかが、その他の感染症を有している
 ・母子のいずれかに入院加療が必要である
 ・心身の不調や疾患により、医療介入が必要である
 ※医師により、産後ケアにおいて対応が可能であると判断された場合には、この限りではない

 ◆デイサービス:10時〜16時
 ◆ショートステイ:10時〜翌日10時
 ◆ケアの内容
 ・助産師との問診後に、乳房のケアや、足浴をします。その間に希望があれば、スタッフが赤ちゃんの沐浴を行います。アロマトリートメントを希望された方は、パッチテストを実施し、問題なければ15分程度トリートメントを施行します。利用後休息を希望される方には、和室を利用し、リラックスした空間で時間を過ごしてもらいます。
  ※詳しくはこちらをご参照ください。
【利用された方の感想】一部抜粋
 『利用したきっかけは、赤ちゃんのお世話がきちんと出来ているのか?自分の子育てに自信が持てなくなってきたことです。上の子の赤ちゃん返りがあり、精神的にしんどくなってきて、ねむれなくなってきたことがきっかけで、産後ケアを利用しました。利用してみると、助産師さん達が優しく声をかけてくれ、その後赤ちゃんを預かってくれるので、ゆっくり休むことが出来ました。また、何より話を聞いてもらうことが出来たので、その時の自分が抱えていた不安を吐き出せたと思います。』

お母さんと赤ちゃんを
応援しています

助産師による命の授業

 当院では、アドバンス助産師を中心に、子供達への『命の授業』をおこなっています。助産師による命の授業を通して、『生徒の心に残る授業をしたい。』という先生からの思いから始まりました。
 出産の現場だからこそ伝えられることを、写真やお産劇、アクティブラーニングなどを活用し伝えています。
 子供達の事前アンケートを取り、現場の教員が疑問に思うことや、課題を一緒に解決していけるように、事前に相談しながら進めています。
 学校への『命の授業』を希望される方は、地域連携室にご連絡ください。また申込用紙はこちらをダウンロードしてください。
【具体的な内容】
 ・デートDVについて・人工妊娠中絶グループワーク
 ・妊娠、出産、育児
 ・お産劇、お産のスライドショー『君たちの未来へ』
 実際におこなった様子は広報誌『しこく』2020年春第63号に掲載されています。
 ※詳しくはこちらを参照ください。

消防との勉強会

 当院の産婦人科スタッフが中心になり、2009年より、毎年消防との勉強会を実施しています。
 『母子の命を救いたい』『産科に特化した系統的な勉強会がなく、実施して欲しい』といった意見をいただき、事例を用いながら様々な取り組みをしています。
【具体的な内容】
 ・骨盤位分娩の介助方法
 ・新生児蘇生法
 ・正常分娩の流れと介助方法
 ・常位胎盤早期剥離の症例検討
 ・自宅分娩の対応
 ・災害時の妊産婦への対応とグループワーク

 新型コロナウイルス感染症の為、2020年度は中止となりましたが、2021年度から少人数での開催を企画しています。産婦人科特有の症例への対応が迅速におこなえ、顔の見える関係を持つことで、より連携したケアが提供出来るよう努力しています。
 詳しい内容は広報誌『しこく』2019年秋第61号に掲載されています。詳しくはこちらを参照ください。

各学級案内と活動内容

◆母親学級:2回/月
◆パパママ学級:1回/月
◆栄養士による調理実習2回/年
◆切迫早産のアロマトリートメント
 ※2020年4月から、新型コロナ感染症のため、開催は中止し、助産師外来で個別保健指導をしていましたが、2021年6月からは縮小させて開催します。助産師外来で個別に予約をしています。
 詳しい内容はこちらをご参照ください。

新型コロナに負けずに、工夫しながら開催します。

帝王切開術で出産される方へ

◆予定帝王切開を行う時期
 前回が帝王切開で、今回も帝王切開とわかっている場合は、早めに手術の日が決まります。一方、なんらかの問題が生じ、その時に手術をするのが、緊急手術です。例えば手術を予定していても、その前日に陣痛が始まってしまい、そのまま帝王切開になれば、これも緊急帝王切開となります。
◆手術までのスケジュール
 手術の日取りが決まってからは、予定のスケジュールを外来でお渡します。手術前日に入院して、翌日手術になります。いつ入院しても良いように、入院の荷物の準備や、出かける時には、必ず母子手帳を持ち歩いてください。
◆帝王切開される方のバースプラン
 帝王切開用のバースプランがありますので、助産師外来などで相談したり、手術前日入院した時に、スタッフに渡してください。帝王切開であってもあなたとご家族がどのように赤ちゃんをむかえたいかということを考え、スタッフにその希望を伝えて下さい。
◆手術室の様子
 写真のように、出生後に赤ちゃんとの対面をしたり、触れたりすることが出来ます。ただし緊急を要する場合は、バースプランに沿えなかったり、処置をおこなうこともあります。
 手術した当日は、保育器に入りますが、呼吸状態が安定しており、小児科医師の許可があれば、保育器から出て面会や、授乳を開始することが出来ます。

当院で出産される方へ

 私達産婦人科スタッフは、妊娠期から継続的に関わることで、お母さんや家族を支えていきたいと思っています。思いがけず切迫早産で入院をされた方、母体搬送、ベビー搬送になってしまった時にも、私達は常に、お母さんや家族の側で気持ちに寄り添い、退院後もずっと見守りサポートしていきたいと思っています。『出産』という家族にとって、人生の大切なスタートの場に居られることに感謝しながら、安心安全な出産を目指していきたいと思っています。
●過去6年間の診療実績
2013 2014 2015 2016 2017 2018
分娩件数 430 420(-2.3%) 398(-5.2%) 370(-7.0%) 355(-4.1%) 307(-13.5%)
(内 帝王切開) 47 65 65 62 63 59
四国中央市内の出生数 695 665(-4.3%) 698(+5%) 655(-6.1%) 600(-8.4%) 575(-4.2%)
※当院で管理させていただいている分娩数は例年減少傾向にありますが、四国中央市の人口減少に伴う出生数の減少率とほぼ同程度であり、他施設への流出が増加しているわけではありません。


婦人科部門

●幅広い疾患に対応
 当科では良性性疾患から悪性疾患、救急疾患にわたって、ほとんどすべての婦人科疾患に対応しています。
 子宮筋腫や子宮内膜症による過多月経や月経困難症に対しては、手術療法だけでなく低用量ピルや、子宮内黄体ホルモン放出システム(IUS)による保存的治療を行います。
 結婚後1年を経過しても妊娠が得られない不妊症は、10〜20%の夫婦に認められます。当科では原因を調べるスクリーニング検査と,排卵誘発や人工授精(AIH)までの一般的治療に対応が可能です。体外受精など高度生殖補助医療(ART)が必要な場合は,専門施設への紹介を行います。
 流産の原因のほとんどは偶然生じた胎児異常によるものですが、2回以上の繰り返す場合は不育症と診断され、両親のどちらかあるいは両方に原因が存在する可能性があります。当科では原因を調べるスクリーニング検査を行い、結果に基づいてカウンセリングを行います。
 更年期には女性ホルモン(エストロゲン)の低下により、のぼせや冷えなど不快な自覚症状だけでなく、骨粗鬆症や高脂血症・動脈硬化による脳卒中・心筋梗塞のリスクが増加します。当科ではホルモン補充療法(HRT)を中心としてトータルケアを行います。

●がん診療  当院は2015年10月に「日本がん治療認定医機構認定研修施設」の指定を受け、院内にがん診療支援センターを設置し,職員一丸となってがん診療に力を注いでいます。
 当科では代表的婦人科がんである「子宮頚がん,子宮体がん,卵巣がん」すべての診断と治療に対応し、診療ガイドラインに沿った根拠(エビデンス)に基づく治療を行います。  
   
●低侵襲手術
 当科では悪性腫瘍手術を除く婦人科手術(子宮筋腫,子宮内膜症,卵巣腫瘍など)のほとんどを内視鏡(腹腔鏡)を用いて行っています。腹腔鏡手術は開腹手術に比べて美容的に優れるだけでなく、術後の痛みも少なく、早期の回復と退院が可能です。

● 過去5年間の腹腔鏡手術実績
腹腔鏡手術

当院での腹腔鏡手術件数は決して多くありませんが、少しでも患者さんの負担を軽減できるよう、これからも努力いたします。

スタッフ紹介

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